今回は、皆さんからよく問い合わせのある、「配当での株式投資」の本質についてお話します。プライベート投資戦略では、キャッシュフローを意識した投資が重要とお伝えしていますが、上場株でも十分なキャッシュフローを生み出す投資ができます。
キャッシュフロー狙いの株式投資は米国株で
問い合わせの多い理由としては、ニュースや書籍、雑誌などで「米国株」「高配当」などと言われることがあります。
最近は金融のことをあまりよくわかっていないであろう「YouTuber」も声高に叫んでいるからでしょうか。
こちらの記事で紹介したストラクチャードボンドで不労所得である潤沢なキャッシュフローを生み出す投資ができるとお伝えしました。
しかし、ストラクチャードボンドには最低投資金額があるため、それ以外の方法はないかとよく聞かれます。
結論から言うと、そのような方は米国株投資一択で大丈夫です。
そこで今回は、その理由をお伝えします。
株主還元が高い
配当や自社株買いなどによる株主還元策を強化している企業は弱い企業より株が買われやすいです。これは当たり前の話ですが、米国企業は日本や他の企業に比べ、株主還元が強い傾向にあります。
純利益に占める配当と自社株買いの合計額の比率である「総還元性向」という指標は、2020年末に米国全体では83%でした。一方、日本は29%です。
「何かあった時のために内部留保を貯めておきたい」などと考える経営陣が多いのもこの理由です。
ここ数年日本でも株主還元を強化しようと考えている企業も増えてきています。しかし、なかなかこうした企業文化の違いはなくならないというのが現状です。
50年以上連続して増配
このように株主還元が強いというのがキャッシュフローを生み出す投資に米国株が最適ですが、その中でも50年以上連続増配を続ける企業があります。
日本企業では対象は0社ですが、米国株では現在30社以上も存在します。
連続増配企業で有名なのはここあたりでしょうか。
- コカコーラ
- P&G
- ジョンソン・アンド・ジョンソン
- 3M
以下は50年以上連続して増配している米国株全企業リストです。ご参考にしてください。
米国株の方が株主に還元する意識が強く、実際に配当を出し続けている実績があります。こういった企業は今後も継続した増配も期待でき、不労所得を生み出す投資の選択肢の一つとなるのではないでしょうか。
これら上場株は、いくら配当が高いといっても相場全体の値動きの影響を受けます。上記銘柄は比較的少ない方ではありますが、プライベート投資戦略では「相場全体の値動きに左右されづらい」投資を行うことが重要だと考えます。バランスを取って検討しましょう。