2004年より、金融商品仲介業者であるIFAが誕生しました。独立系の金融投資アドバイザーであるIFAは、大手金融機関のノルマ営業や手数料稼ぎの営業手法から一線を画した、日本の金融・投資を活性化させるための真に投資家本位のサービスとして期待されています。現在、そのようなIFA経由でしかできない魅力的な投資もあるため、投資家としてはうまく彼らを活用することが重要です。そうすれば金融機関に騙されない、資産運用ができることでしょう。
IFAとは
IFAは“Independent Financial Advisor”の略で、「独立系ファイナンシャルアドバイザー」とも呼ばれる、金融アドバイザーの業態の一種です。金融商品仲介業者として金融庁の許認可のもと営業してる業者です。
その大きな特徴は、既存の金融機関から独立した経営方針の下、中立的な立場で顧客の立場に立った金融アドバイスができる事業形態にあります。銀行や証券会社といった金融機関では、業務上必要なシステムへの投資や、店舗を維持するための人員確保など、事業を継続するために多くの費用がかかっています。そのため、「顧客のために」といった観点はあるものの、「企業を維持するために」といった観点から、どうしても利益優先の販売方針やノルマを優先させるケースも出てきます。
一方、IFAは提携先の証券会社から販売方針を指示されたり、ノルマを課されたりすることはありません。IFAそれぞれが独立性を保ち、多様性を持つことで、証券会社側にも、顧客の幅が広がるというメリットがあるからです。
また、IFAのほとんどは、小規模です。そのため、既存金融機関のようにシステムへの投資や人員を多く抱えているわけではありません。身軽であるがゆえに、「顧客のために」という観点に重きを置いた提案が期待できるのです。
IFAと付き合うメリット
・投資の幅が拡がる
前述した通り、IFA経由でしか買えない商品も多くあります。例えば、IFAの運用はネット証券などの証券会社のプラットフォームを利用して運用します。
通常、ネット証券では株式や投資信託など数千~数万種類の投資商品を買うことができます。しかし、ストラクチャード・ボンドやプライベート・ファンド、プライベート・エクイティなど、一般的に公表されていない私募型の投資商品も多く買うことができます。
・情報量の豊富さ
今や誰もがインターネットやSNSを通じて様々な投資情報に触れることができます。しかし、それらの膨大な情報をうまく取捨選別できている投資家はほとんどいないと思います。
それはプロである金融業界の人間も同様ですが、投資の中でも特異不得意があります。例えば、米国株式情報に強いIFAもいれば債券に特化したIFAもいます。もしあなたが良く知らない分野の投資情報に詳しいIFAが見つかれば、彼らの豊富な専門知識や情報を選別したのちに知ることができるます。
IFAは投資助言業とは違い、情報についての料金は発生しません。その点でIFAをうまく活用できるはずです。
・手数料はたいして変わらない
IFAと取引をしたら、相談料や手数料がかかってしまうのではないか、というような質問を多く受けます。正規のIFAであれば、別途投資相談料や高額な手数料を払う必要はありません。
今や株式取引手数料はネット証券であればほぼゼロで取引できるようになりました。それがIFAと取引するからといって高くなることはありません(一部取引wを除く)。
つまり投資家にとってかなり優遇されている制度と言えるでしょう。そのために創出されたライセンスなので当然です。
中には怪しい業者も
ライセンスのチェックを必ずしましょう。自称IFAや金融取引業者と称して詐欺やポンジ・スキームを営む悪質業者も存在します。まず知らない業者から投資勧誘をされた場合は、正規のライセンスをチェックしましょう。ホームページで掲示することが法律により義務付けられています。
IFAは、「金融商品仲介業」としてのライセンスのもとに営業しています。またその他の金融庁ライセンスも登録番号の表示が必ずあるはずです。もし、なければそれは無登録業者ということになりますし、それが正しい表記であるかは金融庁のサイトで確認することができます。(金融庁 免許・許可・登録等を受けている業者一覧)
インデックス投資や積立投資しかしないという方はIFAと付き合う必要はありませんが、本気で超富裕層を目指す運用をしたいのであれば、彼らをうまく活用しましょう。